5/9:第6話〈前編〉を公開しました!
登場人物
時野 龍牙 ときの りゅうが 23歳
新人の労働基準監督官。K労働局角宇乃労働基準監督署第一方面所属。監督官試験をトップの成績で合格。老若男女、誰とでも話すのが得意。
加平 蒼佑 かひら そうすけ 30歳
6年目の労働基準監督官。第一方面所属。時野の直属の先輩。あだ名は「冷徹王子」。同期の麗花にプロポーズするも返事を保留されている(season1・第6話)。
紙地 嵩史 かみじ たかふみ 43歳
20年目の労働基準監督官。第一方面主任。時野と加平の直属の上司。加平の過激な言動に心労が絶えない管理職。
高光 漣 たかみつ れん 45歳
22年目の労働基準監督官。安全衛生課長。おしゃべり好き。意外と常識人。美人の先輩を追いかけて監督官に。妻は関西出身。
夏沢 百萌 なつさわ ももえ 29歳
7年目の労働基準監督官。第三方面所属。人からの好意にも悪意にも疎い。加平が苦手だったが、ある事件(season1・第4話)をきっかけに気になる存在に?
伍堂 快人 ごどう かいと 25歳
新人の労働基準監督官。S労働局所属。時野の同期。「初めて会った気がしない!」という口説き文句が口癖で惚れっぽい性格。
上城 乃愛 かみしろ のあ 22歳
新人の労働基準監督官。I労働局所属。時野の同期。ミステリアスな雰囲気の美人で、同期のマドンナ。
山口 貴則 やまぐち たかのり 41歳
18年目の労働基準監督官。労働大学校の准教授。時野たち新人労働基準監督官の指導にあたる教官。
安西 葉月 あんざい はづき 17歳
高校2年生。通称『エイト』。ラーメン一期堂角宇乃店のアルバイト。恩人である店長がパワハラを受けていると知り、時野と加平の協力者となった。知人女性が行方不明になり時野に相談するが……。
佐倉 皐月 さくら さつき 24歳
エイトの実姉。『メイ』として勤務していた高級ラウンジ『La Vieille』に監禁されていたが、警察と労働基準監督署の合同による強制捜査が入り、救出された。
阿久徳 大二郎 あくとく だいじろう
阿久徳興業の社長。ド派手なスラックスがトレードマーク。労働トラブルにアドバイスしてくれた加平に一目置くようになり、時野たちのよき協力者に。
本編:第6話「男女平等という名の不平等」
〈前編〉
§1
労働基準監督署の職員は、7月から9月の間に3日間の夏季休暇をとることになっている。
角宇乃労働基準監督署の第一方面でも、交代で夏季休暇をとろうと、紙地一主任がスケジュールを調整しているのだが……。
「加平、時野くん、夏季……」
「おい! 証拠金品総目録は、斜線入れるなって言っただろ!」
「あっ! 地検で証拠品を追加する時のために、余白に斜線は入れないんでしたっけ。すみません!」
「あの、2人とも。そろそろ夏季休暇を……」
「ラ・ヴィエールの事案が一区切りつかないと無理です」
「いやでもそんなこと言ってたら、キリがないよ? 9月までに送致できるとは限らないし」
部下が夏季休暇を取れなければ、上司として明らかに問題だ。紙地一主任がなんとか説得しようとするが、加平は聞く耳を持たない。
2人が取り組んでいるのは、ラウンジ『La Vieille』への合同強制捜査に関する、後処理の書類作成だ。
事の発端は、男子高校生の『エイト』こと安西葉月から持ち込まれた、『メイ』こと佐倉皐月の行方不明についての相談だった。
情報収集の結果、メイが『La Vieille』に監禁されていると確信した時野は、警察の麻薬取締の強制捜査に合わせて、労働基準法第61条――年少者の深夜労働の禁止――違反を理由に踏み込み、騒然とする現場の中でメイを無事に救い出したのだった。
(メイさんを助け出せたのは本当に良かった。けど、まさか2人が……)
「じゃ、時野くんから休もう! 来月は後期研修もあることだし、その前にとらないと!」
時野たち新人労働基準監督官は、埼玉県朝霞市にある労働大学校で、集合研修を行うことになっている。
前期研修は5月から6月にかけてすでに実施済みであり、9月から10月にかけて行われる後期研修が、来月から始まるのだ。
「でも、僕もラ・ヴィエールの――」
時野がそう言いかけた時、事務室の入り口の方から聞き覚えのあるダミ声が聞こえた。
「加平さーん! 時野さーん!」
時野が振り向くと、ド派手なスラックスを履いた男性が見えて――。
「阿久徳さん?」
阿久徳興業株式会社の社長、阿久徳大二郎だ。
元々、賃金未払の相談があった事業場の事業主として知り合ったのだが、加平のアドバイスで労働トラブルが解決して以来、何かと加平や時野に協力してくれる存在となったのだ。
時野が近づくと、阿久徳社長の背後に女性が立っているのが見えた。
(阿久徳さんのお連れの方かな?)
2人を相談カウンターに案内して向かい合って座ると、加平も隣に座った。
「この間は、いい子を紹介してもらってありがとうございました!」
阿久徳が言っているのは、メイ――佐倉皐月のことだ。
勤め先のラウンジに強制捜査が入り、片山の名義で借りていたマンションも出て行くことになり、皐月は仕事も住まいも失った。
そこで時野たちは、万年人手不足で意外と(?)ホワイトな企業である、阿久徳興業に皐月を紹介したのだ。
ラウンジ嬢になる前は事務仕事に就いていたらしい皐月は、阿久徳興業の経理に配属され、即戦力となっているのだと言う。
住まいについても、生活が立て直せるまでは、阿久徳興業の寮に住むことになったらしい。
「弟くんも、皐月ちゃんの様子を見にちょくちょくうちに顔出してますよ! いつも礼儀正しくてね。ラーメン屋でバイトしてるって言うけど、高校を卒業したら、弟くんもうちに入ってほしいくらいで」
阿久徳社長は、がっはっはと笑った。
さすがの時野も予想していなかったのだが、2人は親の離婚によって生き別れた実の姉弟だったのだ。
姉の皐月は、幼い頃に離れ離れになってしまった弟を探した。やっと見つけ出した弟の葉月は、姉のことを覚えていない様子で、なかなか名乗ることができなかったようだ。
エイト本人から直接連絡があり、時野も2人の関係を知ることになったのだが――。
『これからは、姉弟として支え合っていきます』
(言葉にならないほろ苦さを感じるのは、僕の考えすぎだろうか……)
時野が考え込んでいると、加平が横から小突いてきた。
「えーと、それはよかったです! で、今日はそちらの方とご一緒のご相談ですか?」
阿久徳社長の隣に座る女性は、30代だろうか。スーツ姿で真面目そうな印象だ。
「ああ、そうでした。つい前置きが長くなるのが私の悪い癖ですな」
そう言うと、阿久徳社長は隣の女性を見ながらこう言った。
「こちらは私の親友の娘さんで、小さい頃から知っているんですがね。職場のことで悩んでるっていうんで、ぜひともお2人に相談に乗ってもらいたくて連れてきたんですよ」
阿久徳社長に促されると、女性は「東條麻衣と申します」とアナウンサーのような声で名乗った。
「職場の悩み……というと、一体どのような?」
「なんでも、男女不平等・・・・・に悩んでいるそうでして」
§2
「先生の本、すごく評判ですよね」
パシャパシャとカメラのシャッター音がする度に、フラッシュが麻衣を照らした。
「生徒が覚えにくい年代も、興味を持てる解説と評価されています。解説をする上で大事にしていることはなんですか?」
教育系ウェブメディアの女性記者は、好奇心を込めた視線で麻衣を見つめていた。
2人の間には、麻衣の著書である『まい先生の日本史キラリ解説』が置かれている。

「そうですね……。私自身が日本史が大好きなんですよね」
麻衣は、自らの著書を手に取った。
「日本史に興味を持ってもらいたい一心で解説しています。この本を通じて日本史のおもしろさが生徒の皆さんに伝わってうれしいです」
(生徒たちには、伝わっているんだろうけれど……)
*
「東條先生、取材終わったんですか?」
記者達を見送って職員室に戻ると、後輩教師の門田が話しかけてきた。
「本の売れ行き、好調だそうですね〜! さすが、麻衣先輩だ」
「ちょっと! その呼び方はもうやめてと言っているでしょ」
麻衣は門田を睨みつけたが、門田はへらへらと笑うだけで、改めるつもりはないようだ。
門田は桜城学園大学教育学部の2年後輩で、麻衣の後を追うように母校である桜城学園に就職し、今では同僚という間柄だ。
「学年が2年違うだけで、学歴も職場も同じなのになあ。俺は冴えないけど麻衣先輩はイケイケですね」
「……」
突然、職員室の引き戸が開けられたかと思うと、教頭の杉田が顔を出した。
「門田先生、こんなところに! 会議を始めますから、早く会議室に来てください」
「あ、いけね! すぐ行きます!」
門田は慌ただしく職員室を出ていった。
(イケイケ……)
麻衣は、壁に掛けられた教師の一覧を見上げた。役職や担任するクラスの順に、教師の札が並べられている。
麻衣の札は2年8組のところにあるが、担任ではない。副担任だ。
教師になって18年。現在40歳の麻衣も、以前はクラスの担任を受け持っていた。
だが、37歳で第一子の産休を取得。職場復帰した時、ポジションは副担任だった。
子どもが小さい女性職員は育児で大変だろうという配慮らしく、復帰後は当面の間副担任となるのが慣例だ。
かたや門田は、この春から高等部2年の学年主任になった。
桜城学園では、県外の系列校での勤務を昇進の条件としている。
不合理な条件だとは思いつつも、麻衣もその条件をクリアしようと順番を待った。
だが、そんな時――第1子の妊娠が発覚。麻衣が産休の間に後輩の門田は系列校に異動し、戻ってきた今年、麻衣を追い抜いて学年主任となった。
(門田くんは悪くない。でも……)
麻衣の教師としての能力が高いことは、学園側も認めている。
事実、通常より早い段階で県外勤務を経験させて、麻衣を昇進させようという動きもあった。
それを阻止したのは――。
「えっ、もうこんな時間?」
定時を知らせるチャイムが鳴って、麻衣は慌てて帰り支度をした。
所定労働は8時から17時だが、産休から復帰後は時短勤務をしており、終業時刻を30分繰り上げている。
通勤に1時間かかる自宅の近くの保育園まで息子の悠麻を迎えに行くのに、17時まで働いていたのでは間に合わない。
だが、こうして結局定時までいることもしばしばだ。
時短勤務で労働時間が短くなっても、比例して業務量が減らされるわけではなく、30分早く帰ることが認められているにすぎない。
麻衣が職員室を出ようとすると、入り口からひょこっと女子生徒が顔を出した。
「あら? 前田さん、どうしたの」
麻衣が日本史を教えている、高等部2年の前田愛莉だ。
「あ、東條先生! 実は、母からサインをもらってきてと頼まれて」
愛莉の手にあるのは、麻衣の著書だ。手早くサインをして返すと、愛莉は笑顔を見せた。
「ありがとうございます! 母も喜びます」
一緒に外に出ると、2人は校門に向かって並んで歩き始めた。
「前田さん、模試の結果見たわよ。とってもよかったじゃない」
「東條先生のおかげで、日本史だけは高得点を取れました」
確かに、他の教科も悪くなかったのだが、特に日本史の点数は高く、偏差値は70を超えていた。
日本史を中心に成績が上昇していることを、「東條先生のおかげ!」と愛莉の母親がとても喜んでいるらしい。
「きっかけは日本史かもしれないけど、成績が上がったのは前田さんが努力したからよ」
「だとしても、やっぱり東條先生の影響が大きいです! じゃあ、私はこれから部活なので、ここで失礼します」
愛莉は、軽やかな足取りで、部室の並ぶ建屋へと駆けていった。
麻衣が振り返ると、グラウンドでは野球部やサッカー部、陸上部が部活動をしているのが見えた。
生徒たちのそばには、部活動の顧問を務める教師もいる。
麻衣は彼らから目をそらすと、駅への道のりを急いだ。
§3
「ママー!」
悠麻が、麻衣めがけて走ってきた。癒される瞬間だ。
職場を出るのが遅くなって、結局お迎えが延長保育の時間にずれ込んでしまった。
通勤に1時間もかかるのがなんとも痛い。以前は職場近くの賃貸に住んでいたが、夫の強い希望でマイホームを購入し、予算の都合で自宅が職場から離れてしまった。
「悠麻くん、今日も元気に過ごしました! それから、お昼寝の時におねしょしてしまったので、お布団のお持ち帰りをお願いします」
「あ……はい、わかりました」
3歳の悠麻は、トイレトレーニングの真っ最中だ。当然、漏らしてしまうこともあり、近頃は保育園の洗濯物が多い。
中でも、お昼寝用の布団を濡らしてしまった時がやっかいだ。今夜中に洗って、乾かしてしまわねばならない。
(帰ったら、すぐに洗濯機を回さないと。明日までに提出の書類もあったな)
悠麻の手を引きながら、帰宅後にやるべきことを脳内でリストアップする。
その時、スマートフォンが鳴動した。夫からのメッセージだ。
『ごめん、残業で遅くなる』
「……」
麻衣はため息をつき、スマートフォンをしまうと、寄り道をしたがる悠麻をなだめながら家路についた。
*
夫の悠一が帰宅したのは、午後8時を過ぎてからだった。
「ごめんな、遅くなって。部活の後、全中の準備が色々あって」
悠一は、桜城学園中等部の教師だ。顧問を務めるサッカー部が地区大会で優勝し、8月下旬に開催される全中――全国中学校サッカー大会に出場することになっている。
このため、練習にも力が入る上に、遠征の準備や保護者への連絡、その他大会のための準備があり、一学期が終わった今でも何かと忙しく、連日帰宅が遅くなっていた。
そうでなくても中等部3年の学年主任である悠一は、普段から業務量が多く、定時で帰宅することはまれである。
麻衣が風呂上がりの悠麻の髪をタオルで拭いていると、悠一は自分でご飯をよそい、残されていた1人分のみそ汁やおかずを温めて食べ始めた。
「パパ、おさかなちょうだい」
パジャマ姿の悠麻が悠一の膝に乗り、おかずをねだった。
「まだ、歯磨きしてない? ならいいよ。はい、あーん」
その間に、麻衣はリビングの机で保育園のプリント類に目を通した。
読むだけでいいもの、記載して提出が必要なもの、ただのチラシ――素早く分別して目を遠し、提出物を保育園の連絡ノートに挟む。
このあと悠一の風呂が終わったら、洗濯機の中で洗いあがっている保育園の布団を、浴室乾燥機で乾かさなければならない。
ちらりと悠一の方を見ると、悠麻を膝にのせて楽しそうに食事をとっていた。
(まだかかりそうだな)
麻衣は山積みの家事の中から、洗濯物たたみを先に終わらせることにした。
*
悠麻を寝かしつけると、麻衣はダイニングテーブルでノートパソコンを起動した。
今日は悠麻がなかなか寝たがらず、寝かしつけに1時間かかってしまった。
メールを開くと、編集部から次回作の打診が届いていた。
(本が売れているのはうれしいけど……)
その時、突然麻衣の肩に悠一の手が置かれた。
「出版社の人?」
「そうだけど」
「あのさ、麻衣」
悠一は、自らもダイニングの椅子に腰かけた。
「悠麻も大きくなってきたしさ、次を考えないか」
「次?」
「そう。2人目」
「えっ」
驚いて悠一を見ると、優しい顔で麻衣を見つめていた。
5歳年上の悠一とは、職場結婚だ。麻衣が30歳の時、たまたま相手がいない2人の仲を上司がとりもつ形で交際が始まり、すぐに結婚した。
悠一と結婚してからも麻衣はさらに仕事に熱量を注ぎ、比例するように生徒の成績も高まり、麻衣の指導力は高く評価された。
麻衣が33歳の時。通常より早いが麻衣を県外の系列校に異動させる話が持ち上がった。
だが、夫の悠一がまもなく県外異動する予定であることを理由に、その話は立ち消えとなった。
夫婦で学園に勤めている場合、一方が県外に行っている間、もう一方は異動させない――謎のルールに阻まれ、麻衣の異動は白紙に戻された。
ほどなく悠一は単身赴任で県外異動し、2年後に戻ってくると主任に昇進した。
次はいよいよ麻衣の番――そう思っていた矢先、悠麻を身ごもった。
異動先で産休に入ることは都合が悪いと判断され、またもや麻衣の異動はなくなった。
産休から復職しても、都合よく異動先のポストが空くわけではない。復職から2年以上経つ今も、麻衣に県外異動のチャンスは巡ってこなかった。
「妊娠したら、また異動できなくなるじゃない!」
麻衣は、つい声を荒げてしまった。
「そりゃそうだけど……。おふくろからも言われたんだよ。年齢的に、2人目がほしいなら早くしろって」
「!」
「それに……悠麻を置いて1人で県外にいくつもりか? 麻衣はそんなに出世にがっつかなくてもいいだろ? 俺も次は教頭になれるだろうし、生活費とか家のローンの心配はいらないよ」
麻衣は40歳。自然妊娠できる年齢の限界が近づいている。
県外異動が決まったとして、まだ小さい悠麻をどうするか。確かに検討すべき課題は山積みだ。
順当に行けば、そう遠くない未来に悠一は教頭になるだろう。管理職手当も上がり、時短勤務中の麻衣の給料がなくても家計が成り立つかもしれない。
(そんなことはわかってる! でも、そういうことじゃない)
2人が黙ると、浴室乾燥機の低い機械音がかすかに聞こえた。
「……私、あなたが残業して帰ってくるまでに、たくさんの名もなき家事育児をしたの」
「え? なんだよそれ。俺だって、家事も育児も協力しているだろ?」
確かに悠一は、休みの日は悠麻を連れて公園に行き、保育園の行事にも必ず顔を出す。洗濯物を干したり、買い出しをしたりもしてくれる。
そんな悠一を見て、協力的なだんなさんね、と言われることも多い。麻衣も最初はそう思っていた。だけど――。
「確かにあなたは協力的だけど、主体的じゃない。育児も家事も、ただ決まったことをこなすだけじゃないの。やるべきことを拾い上げて、必要なものを考えて、段取りを組んで、全体を管理する――そういう主体性が、あなたにはないのよ!」
「何の話だよ。俺たちは、第2子の話をしてたんだろ?」
「それに、私はお金のために働いているわけじゃ……」
「ああ……まだ主任になれないことを気にしているのか。確かに麻衣は優秀な教師だよ。だけど、主任じゃなくたって生徒に教えることに変わりはないだろ? それに、俺は……仕事より家族の幸せを大事にしたいんだ」
(仕事より家族の幸せ……?)
麻衣は黙ってノートパソコンを閉じると、部屋を出て行った。
「おい、麻衣!」
翌日――麻衣は悠麻を連れて実家に戻り、悠一との連絡を絶ったのだった。
ー第6話〈中編〉に続くー
〈中編〉
5/18(金)公開予定!
〈後編〉
5/25(金)公開予定!
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